ケガするとヤバイ!トヨタ自動車の鉄のオキテ
トヨタ自動車には、次の様なジョークがあります。
仕事しなくてもいいから怪我だけはするな
これは半分冗談であって、半分冗談ではありません。
どういう事かというと、トヨタで怪我をすると非常に大変な事になるからです。
というのもトヨタ自動車の安全に対する取り組みはハンパないからです。
これは私の体験談をもとに説明してみます。
トヨタ自動車で怪我をすると、工場内だけではなく、世界中のトヨタ自動車の工場に災害事例ということで情報が飛びます。
日時はもちろん、個人情報の年齢や社員、期間工などの身分、勤続年数など、伏せてあるのは名前だけの状態で情報が飛びます。
そして朝礼で災害事例ということで、報告され、もし同じ工場内の場合、残業でミーティングになる事もあります。
これって、怪我をした本人は、かなり精神的にきついです。
ある意味、製造工程で不良品を出すより、怪我する事の方が上司に迷惑がかかるんです。
また怪我をすると正社員の場合、昇進に影響するらしく、期間工の場合、期間延長が難しくなるというウワサがあります。それだけ厄介者という事ですからね。
そう思うとトヨタ自動車の工場では、怪我が少なく、安全なのかといえばそうではありません。
ちょっとした怪我は隠しますし、もみ消します。
これは私がシニア期間従業員になった時の話ですが、その時私はエンジン組み立て工程で、機械が故障したことがありました。
すぐに上司(この時はTLという班長)を呼び、報告したら、TLが機械の中をいろいろといじっていたのですが…
どうやら指を切ったらしく、私はすぐに誰かを呼びに行こうとしましたが、TLから口止めされそのままに。
TLはGL(職場長)よりも接する機会が多く、逆らうと睨まれるので黙っておくことに。
次の日、指に包帯を巻いたTLが出社してきて、
『いや〜昨日の夜に家の玄関のドアで指挟んじゃったよww』
と、皆の前で笑っていました。
工場の外での怪我はおとがめなしなので、皆、そうやって隠せる怪我は隠しています。
また目の中に異物が入った場合に病院に行けば災害になるのですが、家で異物が入ったといって、報告しない事例も多かったりします。
私の感想ですが、私はまだ怪我をした事はないのですが、あまり隠さない方が良いと思いました。
その理由は、後で悪化するかもしれないからです。
そうなると、もっと大変な事になるので、とりあえず上司に報告して工場内にある安全衛生に連れて行ってもらったほうがよいと思います。